楽しいお泊り


注意。



裏要素はないですが、何か色んな意味でヤバいです。ショタ入ってるかもしれません。
ラブホに行った事ないので、内装は適当にでっち上げました。
かなりアレな内容なので、気分が悪くなったら迷わず引き返してください。



では、どうぞ。











「あ〜あ、夜になっちゃった」
剣を収めながら、リンクが呟いた。
「仕方ないよ。あんなにいっぱいいたんだし」
ネスが慰めるように肩を叩いた。
「でも、帰りどうするの?今からじゃ、歩いて帰れないよ」
「そうだね。僕もテレポート出来る程の精神力はないし……ちょっと相談してみる」
ネスは携帯を取り出し、屋敷の電話に掛けた。
『もしもし?』
「あ、ピーチ姫」
ピーチが出た。
「あのね、今終わったんだけど……」
『帰れないのね?』
「うん」
『仕方ないわ。今からファルコンをやるのも何だし、ネス、あなた達2人とも財布持ってたわよね?』
「うん」
『だったらどこかホテルでもとりなさい。経費で認めてあげるから、領収書を持って帰るように』
「うん!じゃあね!」
「何だって?」
ネスが電話を切ると、リンクが尋ねてきた。
「どこかで一泊しなさいって」
「ふぅん」
「じゃ、街に戻ろう。ホテルを探さなきゃ」



「ねぇねぇピーチ姫、ネス達は?」
ピーチが電話を切ると、ポポとナナがひょこんと顔を出した。
「2人とも無事よ。遅くなったから、泊まりなさいと言っておいたわ」
「そっかぁ……一緒にゲームしようと思ったのに」
「明日には帰るわ。それまでしばらく辛抱よ」
「うん」
2人が立ち去った後に、今度はゼルダがやって来た。
「いいのですか?子供だけで……」
「ネスはあれでしっかりしてるし、リンクだって無知じゃないわ。自分の身くらい守れるでしょ」
「いえ、そういう意味ではありません」
ゼルダは珍しく反論した。
「夜の街には人買いやその類の連中が出ます。その手の情報に接した事のない2人では対処出来ません」
「大丈夫。子供って意外に早熟なものよ? どこからかそういう情報を聞きつけるものだし」
ピーチはひらひら手を振った。
「ま、これも人生経験よ」



「う〜ん……どこもいっぱいだね」
その頃、2人の宿探しは難航していた。
「もっと奥の方も探そう。他にもホテルがあるかもしれないし」
「そうだね」
裏路地に入る。しばらく適当に歩き回ると、いくつかのホテルが立ち並ぶ区画に出た。
「ラッキー♪」
「でも、雰囲気が違わない?」
ネスが少し不安げに言う。
「裏路地だもん、仕方ないよ。さ、行こう!」
「そうだね」
ネスは違和感を振り払って、手近なホテルに向かった。
「いらっしゃいませ。……坊や達、2人だけ?」
ネスはリンクに黙るように(テレパシーで)言うと、
「ううん、僕たち、お兄ちゃんに部屋を取ってろって言われたんだ。おっきい部屋を一部屋借りたいんだけど。一晩」
にっこりと嘘をつく。子供だけだと断られるからだ。
「へぇ……うらやましいね、こんな可愛い坊や達を引っ掛けるなんて」
「?」
「ま、ごゆっくり。部屋は213号室だ」
鍵をもらい、2人は部屋に移動した。
「うわぁ、本当におっきいや!」
リンクが目を丸くした。
「すごいね」
ネスも驚いた。
「……でも、ピンクばっかだ」
「ネス、そんな事気にしてたら泊まれないよ。ほら、入ろう」
リンクはネスの手を引いた。 部屋の中央には3人は寝れそうな大きいベッドがでんと構えていて、入り口寄りには赤いソファーと小さなテーブルがある。間接照明はやはりピンクっぽく、顔を確認出来る程度には明るいが本を読むには暗い。
「ネス〜、来て来て!」 先に奥の方に行っていたリンクがネスを呼んだ。
「どうしたの?」
「すごいよ、ここのお風呂!」
ガラス張りのバスルームは、2人でも楽に入れる大きなバスタブがあった。
「うわぁ、何だか豪華な感じ」
「でしょ?」
「……でも何でガラス張りなんだろ。丸見えじゃん」
「カーテンがあるから、それで隠せって事じゃない?」
リンクは相変わらずお気楽だ。
「折角お風呂が大きいんだし、一緒にお風呂入ろう? 着替えは貸したげるから」



着替えに関しては備え付けのバスローブを使うことにし、2人はお風呂に入る事にした。よく子供だけ(ナナは除く)でお風呂に入れられるので、大して抵抗はない。
「リンク、ほらバブルバス〜!」
入浴剤を見つけたネスがそれを入れると、薔薇の香りと共に淡いピンク色の泡がたった。
「わ〜、すご〜い!」
リンクがバタバタと足を動かすと、更に泡が増えてシャボン玉がバスルームに舞った。
ひとしきりはしゃいだ2人は、のぼせる前に上がる事にした。
「みんなも来ればよかったね」
「だめだよ。カービィはガラス割るから」
バスローブは、当然の事だが、2人には大きすぎた。
「動きにくい〜」
「……やっぱり僕の服借りる?」
「ううん、いい」
裾を踏まないように注意しながら、2人はベッドによじ登った。
「わ〜、ふかふか〜」
「でもフリルだらけだね」
「ピーチ姫の部屋みたい。きっと女の子向けなんだよ」
「やっぱり混んでたんだ、ここも」
ふとテレビを見つけたネス。
「何か面白い番組やってないかな?」
ベッドから降りてテレビに向かう。
「リモコンリモコン……あ、あった」
リモコンを取り上げ、スイッチを……
「ネス〜!」
リンクがネスを呼んだ。
「何?」
ネスはリモコンを置いてリンクの元に行った。
「見て見て〜」
リンクが手にしているものは、ビー玉サイズの球体をいくつも連ねたようなものだった。端からはコードが伸びている。
「何これ?」
「さあ……?」
リンクがいじったのだろう引き出しには、他にもチューブや小さなゴムでできた物体が入っていた。
「何に使うんだろ、これ」
「後で誰かに訊けばいいよ」
謎の物体を仕舞って、ネスはベッドに戻った。
「それより、枕投げしよう。こんだけ広いと物壊す心配ないし」
「いいよ!」
リンクはソファーのクッションをつかんだ。



「はぁ、はぁ……もうそろそろ寝ようか」
「そうだね」
ひとしきり暴れた後、2人は寝る事にした。
「おやすみ」
「うん、おやすみ」
寝付きのいいリンクはすぐ眠りに落ちたが、ネスはちょっとだけ呟いた。
「……やっぱり、何か変だよ。このホテル」
しかし、疲れがたまっていた事もあり、しばらくしてネスも眠った。



次の日。
チェックアウトも無事済ませ(勿論、領収書も忘れなかった)、ファルコンが迎えに来る場所まで2人は割と上機嫌で向かった。
「よう、2人とも!昨日は眠れたか?」
「うん!」
「それはいいこった。ほら乗りな」
後部座席に2人が乗り込んだのを確認して、ファルコンは車を出した。普通に150キロを超えているが、慣れているので2人は怖がらない。
「楽しかったか?」
「うん。すごいホテルだったよ」
「ベッドがスッゴく大きくて」
「お風呂がガラス張りで」
「ピンクだらけだったんだ」
楽しげに話す2人と対照的に、ファルコンの顔は引きつる。
「お前ら……一体どこに泊まったんだ」
「変なホテルだよ。やたらとカップル率高かったし」
「……そ、そうか」
ファルコンは引きつったまま、スマブラ屋敷につくまで2人の話に付き合わされたのだった……。





後書き



ぐはぁ。何考えてるんだ私。
突発的に思いついた話です。
もうこれ以上突っ込まないで下さい(なら書くな